ファイナンシャルプランナー(FP)資格には、「FP技能士」「AFP」「CFP®」の3つの種類がありますが、それぞれに異なる特徴と取得方法があります。FP技能士は国家資格であり、1級から3級までのレベルがあり、試験に合格すれば生涯有効です。一方、AFPとCFP®は民間資格であり、資格取得後も継続的な教育が必要です。AFPは2級FP技能士と同等レベル、CFP®は1級FP技能士と同等レベルとされており、更新のための単位取得が求められます。
FPの全体像を解説しています。初学者の方は先にこちらをご覧いただいた方が本記事の理解がスムーズです。
1. 資格の種類と認定機関
FP技能士は国家資格で、1級、2級、3級の3段階があり、日本FP協会と金融財政事情研究会(きんざい)がそれぞれ実施しています。対してAFP(Associated Financial Planner)とCFP(Certified Financial Planner)は民間資格であり、日本FP協会が実施しています。難易度は、AFPが2級FP技能士と、CFPが1級FP技能士とほぼ同等の水準です。
2. 資格の有効期限と更新
FP技能士
- 有効期限: 無期限
- 更新: 不要
- 特徴: 一度取得すれば生涯有効で取得後の費用は不要
AFP・CFP
- 有効期限: 2年間
- 更新: 必要
- 特徴: 継続教育を通じて最新の知識を維持することが必要です。最初にAFP認定を受けるために日本FP協会への登録が必要で入会金は10,000円、年会費は12,000円です。更新時は更新種類によって金額が異なります。CFP®の認定を受けるには新規登録料5,000円(CFP®登録時初年度のみ)と年会費20,000円(年会費12,000円+CFP®会費8,000円)が毎年発生します。
3. AFP・CFPの更新プロセス
- 継続教育期間
- 2年間の継続教育期間が設定されます。
- 必要単位数
- AFP: 15単位以上
- CFP: 30単位以上
- 単位取得方法
- 日本FP協会主催のセミナーや研修への参加
- 認定教育機関が提供する講座の受講
- e-ラーニングの受講
- 論文の執筆や学会発表
- 更新手続き
- 継続教育期間終了後、所定の更新手続きを行う
- 更新料の支払いが必要(金額は変更される可能性があります)
- 更新できなかった場合
- 資格が失効し、再取得のための手続きが必要になります
4. 更新制度のメリット
- 最新の知識とスキルの維持
- 法改正や経済環境の変化に対応できる
- クライアントに最新の情報を提供できる
- 専門性の向上
- 継続的な学習により、専門知識が深まる
- 信頼性の確保
- 定期的な更新により、資格の信頼性が維持される
5. キャリアアップの観点から見た選び方
- 初心者や更新の手間を避けたい方: FP技能士
- 継続的な学習と最新知識の維持を重視する方: AFP・CFP
FP技能士は更新不要で生涯有効ですが、AFP・CFPは定期的な更新が必要です。AFP・CFPの更新制度は、継続的な学習を通じて最新の知識を維持し、プロフェッショナルとしての価値を高めることができるメリットがあります。一方で、更新手続きや費用が発生するため、自身のキャリアプランに合わせて適切な資格を選択することが重要です。
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